MENU

スタッフブログ

トップ スタッフブログ トランプ関税対策~その後どうなったか~

トランプ関税対策~その後どうなったか~

こんにちは、KJです。

5月9日に発動されたトランプ関税(相互関税)ですが、一時的に10%とされたのち、8月1日から発動するとしていた日本への25%の関税が15%に引き下げられました。

25%もの関税となると、輸出する企業にとっては実質的なコストアップとなってしまうため無視できない数字です。
さいわい当社では商品単価が小さいこともあり、デミニミス・ルールを活用することで、関税がかからないようにしたことは前回のブログでも取り上げました。
→「トランプ関税への対処方法を考えてみた

あれから数か月・・・その後どうなったか・・・

まず、6月から8月下旬にかけてアメリカのAmazonに送る商品はすべて800ドル未満になるようにしました。結果、関税は一切発生しませんでした。
一度に送る商品の数量が減ってしまうため配送料は若干のコストアップとなってしまいましたが、関税を避けることができたのは大きなメリットです。

ただし、このデミニミス・ルール・・・、一度は「2027年7月に廃止されることが決まった」との報道があったため、「まだ廃止まで2年もあるから余裕だな」などと考えていましたが、なんと7月30日に全世界に対して停止するとの大統領令が発表されました。
思わず「なんでやねん・・」と呟いてしまいました。ちなみに適用開始日は2025年8月29日でした。
まぁ、多分に中国を意識した措置かと想像できます。

これまで800ドル以下の貨物に対して適用されていた関税免除が停止されてしまい、すべての輸入貨物において、電子申請システム(ACE)を利用した輸入申告と関税支払いが必要となります。
15%もの関税となると販売価格も見直さざるを得ません。8月中旬に商品価格を約10%ほど値上げしました。

さて、値上げによる売れ行きへの影響が気になるところですが、関税発動から2か月弱が経過した現在、残念ながら売上は減少傾向にありますが、その原因が販売価格のアップによる影響なのかはもう少し様子を見てみないと何とも言えません。

なお、当社が輸出している商品はいわゆる文具関連商品ですのでなんとかなっていますが、FDA関連商品(食品・飲料・化粧品・など)に関しては物流面でも大きな影響を受けているようです。
聞くところによると、クーリエによってはFDA関連商品に限り日本からアメリカへの配送が停止となってなっていたり、大幅な納品遅れ、極端な場合は税関で止まってしまったのち発送元への返送もあるようです。
当社でもAmazonへ送った商品の到着が5日ほど遅れたことがありました。
ほかにはsection232関係(鉄鋼やアルミ)以外でも金属が含まれる商品だと、なぜか高関税が請求されるといったケースなどもあるようです。

8月29日にはトランプ政権が発動した相互関税などの措置について、アメリカの連邦控訴裁判所が大統領に与えられた権限を越えていて、無効で違法であるとの判決を出し、今後、米最高裁が最終判断へ動くとの報道もあります。
トランプ大統領の任期は2029年1月20日までですが、3期目も務める可能性も否定できません。
今後さらにどうなるかのか・・・ますます不透明感が漂っています。

では、KJでした。