日本の視覚障害者の人数について
こんにちは、KJです。
11月1日(水)から3(金・祝)まで、実に4年ぶりとなる視覚障害者向けの展示会「サイトワールド 2023」が、すみだ産業会館サンライズホールで開催されます。
「サイトワールド」以外の視覚障害者向けの展示会で大きなものとしては、大阪で開催されている「日本ライトハウス展 全国ロービジョンフェア2023」があります。
今年は9月29日(金)と30日(土)の二日間にわたって開催されました。
私もスタッフとして参加しましたが、実に多くの方が来場されていました。
スタッフとして参加していると来場者はもちろんのこと、ヘルパーさんや出展社の方々から質問を受けることも多くあります。
すぐに答えることができる質問もあれば、「うーん・・・・」とうなってしまう質問もあります。
大阪の展示会で答えに窮してしまった質問としては次のようなものでした。
「全盲者と弱視者(ロービジョン)とではどちらの数が多いのでしょうか?」
振り返ってみれば、これまで何度か視覚障害者向けの展示会にスタッフとして参加していますが、普段は点字や触知図とはまったく関係のない仕事をしていることもあり(勉強不足も!)、お答えすることができませんでした。
そんなこともあり、視覚障害者の関する基礎的な数字を調べてみるのも大事かと思い、このブログを通して概要を記載しておきたいと思います。
まず、第一に日本で視覚障害者は何人くらいいるのか・・・。
ネットで統計を探してみましたが、なかなか最近のデータが見つからなかったので、この「ブログではいくつかのレポートから抜粋します。
※数字については筆者がネットで調べてみた数字ですので正確性に欠けている可能性もあります。あらかじめご了承ください。
まず、やや古い数字となりますが、いくつか列挙します。
1.社会福祉法人 日本視覚障害者団体連合のレポート(8ページ)
2016年(平成28年)の厚生労働省の調査(※1)では1級の視覚障害者は38.1%になる。
仮に身体障害者手帳1級の者を全盲だとすると、それ以外の等級は約61.9%であるため全盲者は少ない。
URL: http://nichimou.org/wp-content/uploads/2020/04/futurevision_report70th.pdf
2.国土交通省によるレポート(2-2ページ)
平成17 年版「障害者白書」によると、平成13 年度において視覚障害数は30万6千人となっている。
実際は、高齢や病気等で視力が落ちている人の数を含めるとさらに多い数になると考えられる。
視覚障害の中では7割以上が弱視者と言われており、弱視の人数の方が多い現状にある。
URL: https://www.mlit.go.jp/barrierfree/public-transport-bf/research/low_vision/chapter2.pdf
3.厚生労働省のレポート(9ページ)
平成28年度の視覚障がい者数は312,000人。※70歳以上は175,000人と約56%を占める。
URL: https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/seikatsu_chousa_c_h28.pdf
仮に2.の平成17 年度の割合をもとに平成28年度の数字で全盲者と弱視者の数を計算すると、全盲者は93,600人、弱視者は218,400人となり、弱視者は全盲者より124,800人以上多い計算となります。
想像以上に弱視の方が多いので少々驚いています。
このような実態を私たちもしっかり理解した上で、業務を行っていくことが大切だと痛感した次第です。
さて、サイトワールドの話に戻りますが、毎年好評をいただいている「点字・墨字共用ポケットカレンダー 2024年度版」を今年も無料で配布いたします。
全盲の方も弱視の方も共通でお使いいただけますので、ぜひ当社ブースにお立ち寄りください。
また、会場入り口で配布している触知図による会場案内図も当社で制作しております。こちらもぜひご利用ください。
会場でお会いできることを楽しみにしております。
では、KJでした!