お客様:東京芸術劇場 様
触知図印刷をご採用
※触知図の監修に関しては、専門機関との協力体制が整っており、連携して作成いたしました。
商材名:
「交響的変容」触知案内図 リング製本4P仕上げ
仕様
材 料:ボンアイボリーK判 125Kg
仕 上 寸 法:B4
印 刷:4c/0c+片面厚盛り印刷
製 本 加 工:抜き加工、W針金リング製本
特徴
カラー印刷した紙面に、透明なUVニスを盛り上げて、線や図形を組み合わせて触知図を印刷している。カラー印刷を施しているため、状況に応じて晴眼者と視覚障害者の双方が使用できます。
活用目的
「交響的変容」(音楽公演)へ来場予定の「見えない・見えにくい方のための事前説明会」において、視覚障がい者の方が実際に触知案内図に触れ、大まかに舞台と1,2階席の客席、舞台、1階席の通路、2階席の通路など、それぞれの場所に何の楽器が配置されているかを想像していただく。
※「交響的変容」公演後は貴館にて保管されています。





実際の来場者の方のご様子、反響など劇場スタッフの方へ伺いました。
実際に触知図を利用された方からは、「重要な楽器の配置が分かり、ホールの全体像をつかむことができてよかった。」「合唱がいろいろな場所に散らばっていることや、自分たちの近くにもいることがわかり、本番中もその距離感やそれぞれの演奏の違いを聴き比べる余裕が生まれた。」といったお声をいただきました。
触知図によって、舞台上の情報だけでなく、ホール全体の空間や演奏者との距離感を事前にイメージできたことが、より主体的な鑑賞につながったことがうかがえます。
『知られざるエピソード』
当劇場では、10年以上前から演劇や音楽公演において、見えない・見えにくい方に向けた説明会や音声ガイドなどの鑑賞サポートに取組んできました。これまで参加された方からは、「実際に触れるものがあると、舞台や会場の様子を具体的に理解でき、公演をさらに楽しめる」というお声をいただいていました。
一方で、演劇公演に比べ、音楽公演では触れるものを用意することが難しい場合があります。特に今回は、大規模な音楽公演作品を、見えない・見えにくい方にどう伝えるかが大きな課題でした。情報を盛り込みすぎると、かえってわかりづらくなってしまうため、触知図のサイズや掲載する情報量について丁寧に相談を重ねました。また、3階席まであるホールの構造も理解できるようにしたいという要望も取り入れていただき、今回の触知図が完成しました。
弊社へのご相談の経緯をお聞かせください。
今回の公演は、上演・演奏される機会が少ない作品であり、合唱、オーケストラ、複数の楽器群など、演奏者や楽器の配置も非常に大規模で複雑な編成でした。
よく演奏される作品であれば、すでに聞いた経験のある方も多く、言葉による説明でもイメージを共有しやすい面があります。一方で、今回のように鑑賞経験を持つ方が限られる作品では、作品の構造や演奏者の配置、ホール全体の空間の使われ方を、説明だけで十分に伝える難しさがありました。
そこで、見えない・見えにくい方にも、公演前に空間全体のイメージを持っていただき、より主体的に音楽を楽しんでいただくためには、触って確認できる情報が必要ではないかと考えました。そのため、楽器や合唱の配置、ホールの構造などをどのように触知図として整理すれば良いか、ご相談させていただき、制作に至りました。
弊社に依頼して良かったと感じたエピソードがあればお聞かせください?
今回初めて触知図を制作したため、情報の整理に迷いました。
特に、触知図に触れるだけの場合と、今回のように説明を聞きながら触知図に触れる場合とでは、受け取る情報量や適切な情報の出し方が異なると感じていました。そのため、触知図上にどこまで情報を載せれば分かりやすく、また情報過多にならず伝えられるのかをご相談しました。
初めての制作で不安もありましたが、専門的な視点から一緒に整理していただけたことで、単なる会場図ではなく、来場者が音楽をより具体的にイメージするための触知図になったと感じています。その点が、依頼して良かったと感じた大きな理由です。
東京芸術劇場
https://www.geigeki.jp/