nu board 10周年
10周年を記念した限定仕様を11月下旬より順次販売します。 |
A4復刻版
![]() 2,860円(税込) |
![]() 単なる復刻ではなく、使いやすさと遊び心を加えたリニュ-アル仕様です。 表紙には、「D’CRAFT」というドット模様の用紙を使用。凹凸があり、質感も楽しめる素材を選びました。 製本リングは上下7穴のみとし、従来より20g程軽くなりました。また、リングが手にふれにくく筆記がしやすくなりました。 *nu board A4復刻版は好評につき完売しました 品番/JANコード:NGA4K1FN08 / 4562261443812 |
Square
![]() ![]() ![]() 各1,320円(税込) |
![]() 小さな見た目ながら、イラストや文字を書くのには充分な筆記スペースを保っています。 持っているだけで気分が明るくなるような3色展開で、リモートワークでも大活躍間違いなし! 品番/JANコード: |
B5判
![]() ![]() ![]() ![]() 各1,980円(税込) |
![]() ボードには方眼罫とタイトル罫が予め印刷されています。外国語などの反復学習や、図形や座標の学習にもお使いいただけます。 表紙は、シボ感のある用紙にロゴを箔押し。品もありながら可愛らしい仕上がりとなっています。 ボードは3枚6ページ。ボードとの間に半透明シートが1枚ずつ挟んであるので書いたものの保護や、上書きとしても使用できます。 品番/JANコード: |
※いずれの製品も紙製のため、乾燥や湿気により若干の反りが発生する場合がございます。
エアコンの風が直接吹き付けるような場所に放置したり、保管することは避けてください。
Amazon、東急ハンズなどでご購入いただけます ◯Amazon ◯東急ハンズ |
ストーリー(年表)![]() |
オンライン工場見学![]() |
開発時エピソード![]() |
ストーリー(年表)
商品発売履歴 | |
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2010/5 |
紙製ホワイトボード「消せる紙」特許を取得 |
2011/7 |
第22回 国際文具・紙製品展(ISOT2011)に出展 |
2011/11 |
日本で初めてノート型のホワイトボード「nu board」を開発。nu board A4判 発売 |
2011/11 |
lifehacker日本版 屋外でも即興ブレスト会議! リングノートタイプのホワイトボード「NUboard(ヌーボード)」 |
2012/4 |
nu board A3判、新書判 発売 |
2012/6 |
テレビ朝日 【スマステーション 】 進化を続ける最新人気文房具ベスト21 |
2012/10 |
2012年度 グッドデザイン賞を受賞 |
2013/3 |
テレビ朝日 【お願いランキング 文房具総選挙】筆記部門で4位を獲得。注文が殺到し「nu board」が大ヒット |
2013/5 |
NHK 【おはよう日本 まちかど情報室】 |
2014/7 |
新nu board (A3、A4、新書 ※改定版)、nu board FME、nu boardホワイトボードマーカー3本セット、バインダータイプ B5判・A5判発売 |
2014/11 |
nu board A5判 SHOT NOTEタイプ 発売 キングジム様との初コラボ製品! (その他もコラボ企画やメディア露出が増えた頃。楽しかった。) |
2015/4 |
NHK 【おはよう日本 まちかど情報室】 |
2016/5 |
nu board JABARAN |
2016/7 |
nu board LIGHT (緑・グレー・黄) |
2019/2 |
テレビ東京【WBS】拡大する越境EC市場 海の向こうで“ノート”が売れるワケ エコな文具として好評価を得る。 |
2019/8 |
nu board A2判 |
2019/8 |
TBSテレビ 【坂上&指原のつぶれない店】 |
2019/10 |
nu board CE、301 M 3本セット |
2020/12 |
B6判 かぶきにゃんたろうヌーボード B6判 フラワー&モンステラ 発売 |
オンライン工場見学
※音がでますのでご注意ください。
開発時エピソード
担当者たちが語る
nu board 10周年記念座談会
オリジナル商品「ヌーボード」の誕生からロングラン・アイテムになるまで
今では文具カテゴリーの1つとしてすっかり確立されているホワイトボードノート。その先駆けともいえるヌーボードが誕生して10周年を迎えました。立ち上げ当初からかかわっているアートディレクターの井上さん(ORYEL)、企画マーケティング室の汲田、お客様担当部の長島の3人による商品製作秘話からこれからの展望まで、「そうなんだ!」満載のトークを大公開。
10年目に明かされた開発の経緯
長島 nu boardって、どんな感じでスタートしたんでしたっけ?
汲田 nu boardのベースにもなっている「消せる紙」を発売したのが2008年10月頃だったかな。その当時、社内に商品化プロジェクトというのがあって、当時の社長、副社長(現社長)のほか、10人くらいのメンバーでスタートしたわけですが、当初、ぼくは入っていなかった。
井上 背景としては、「自社で何か発信していこうよ」っていう流れになっていたのですか?
汲田 そうです。印刷業界全体の売上げが頭打ちになってきたということもあって、これから先は何か別のものを伸ばしていく必要があると誰もが感じていました。そんななか当時の社長から「開発型企業を目指す」との方針が示され、当時の経営計画書に正式に記載されました。そこからプロジェクトがスタートしたわけです。
長島 汲田さんが参加したのは、2010年頃だとか。
汲田 そうです。で、そのときに「消せる紙」に続く新商品を何か作ろうとなって、みんなで意見を出し合った。その中でぼくが出したのがnu boardだったんです。
井上 なんで透明シートを挟もうと思ったのですか?
汲田 nu boardは本来、100%ぼくのアイデアじゃないんです。仙台を拠点に活躍しているアイデアプラントの石井さんというかたがいらっしゃるのですが、その石井さんが参加したアイデア創出のワークショップに題材として「消せる紙」を提案してくれたんです。で、そこである一つのアイデアが出てきたんです。ホワイトボードをあとで見返したときに、以前に考えたことを見直しできたり、さらにそれに上書きできるとか、そういう機能があったら面白いねって。それを石井さんがブログで取り上げてくれたのを読んだのがきっかけですね。
長島 でも、上書きできる機能って、具体的にどうひらめいたんですか?
汲田 昔からクリアホルダに白い紙を入れると、簡易版のホワイトボードになるというTipsがあって、それを覚えていたわけ。「ああそうか!」と。ホワイトボードの上に透明なシートを貼れば、レイヤー構造にできるんじゃない!?と。それで企画したのが「nu board」の始まりなんです。
長島 で、アマゾンで最初に発売を試みたんですよね。製品化まではスムーズだったんですか?
汲田 2011年の夏頃の販売を計画していたのですが、東日本大震災の影響でポリプロピレンの入手が困難になり、発売は2011年の11月にずれ込みました。その年の1月には企画書を出して、7月のISOTには出品していたんですけどね。
nu boardって、文具なの?
井上 nu boardって、なんか不思議な立ち位置ですよね。ツールと言ったほうがいいのかなあ。純粋な文具ってかんじでもないし。
汲田 ホワイトボードだけじゃなくって、透明シートが入っているからかな・・・。最初は特に卸さんから、「この商品の使いかたがよくわからない」とよく言われましたよ。もっとわかるように説明してくれと。
長島 透明シートの使いかたは、いまだによく聞かれます。
井上 必要な人と、必要でない人との差が激しいのだと思いますよ。ぼくはどっちかというと透明シートって必要ないほう。メモとしてしか使わないので。
汲田 そういう人も多いと思います。ただ、開発した当時はキングジムさんからShot Noteが出たりしていて、スマホで撮ってクラウドで保存するみたいなのがトレンドだった。まあ、そういうのがあって透明シートをはさんだみたいなところがあったんですけど。nu boardを認知してもらうには、やっぱり付加価値をつけなきゃと考えたわけです。
井上 このまえSNSでnu boardを紹介してくれている方がいました。彼女はちゃんと透明シートを使っていましたね。
長島 お子さんのお絵かきにもっていうことで、紹介してくれていました。
汲田 発売当初は、例えばプログラマーさんだったら「アプリのシミュレーションができます」とか、「英語の勉強にも活用できます」などと、「透明シートを活用すれば効果的に使えますよ」的なことをけっこうアピールしてました。
長島 みんなが透明シートを活用しているわけじゃないけど、はまるところには、はまっていると。
井上 あとぼくの中で大きいのは、イレイザー問題。どうしても消えにくいとか、跡が残ったりとかするじゃないですか。結局ティッシュで拭いたりするけど、それってエコなのかと(笑)。
汲田 ぼくはひと言もエコって言ったことないですけどね(笑)。原点は、書いては消し、書いては消しをすること。追記できてどこでも持ち運べて、基本的にはそれだけだったわけです。
長島 でも実際に使うとメモ用紙や付箋の削減にもなるし、ノートの減りも少なくなりました。
汲田 nu boardはアメリカでも販売しているのですが、「エコでいいね!」ってレビューに書いてくれる人も多いです。
井上 もう一つの不思議は、なぜ、nu boardだけは「ペンを一緒に持ち運べないとイヤだ」って言うユーザーが多いのか。ふつうのノートなら、別々に筆記具を持ち歩きますよね。マグネットでくっつくようなイメージがあるのかな。
長島 ああ、付属のペンにマグネットが付いているので、くっつくかなあ、つかないかなって、みなさん一度は試すんですよね。
長島 ところで、開発したとき、一番大変だったことは?
井上 デザイン面でいろんなリクエストがあったんですけど、作業自体はとても楽しかったです。それよりも、売れるのか、売れないのか、ぜんぜん見当つかない状態で進めるのは、やっぱり緊張しましたね。
汲田 一番大変だったのはボードの「反り」の問題かな。ボードは3枚の紙を貼り合わせているんですけど、普通に貼っていると反ってきちゃう。どうやったら反りを少なくできるか、現場の人と相談しながらトライアンドエラーを繰り返していました。現在はノウハウも蓄積されて安定的な生産ができるようになりましたけど。
長島 テレビ朝日の「お願い!ランキング」に出てからは、nu boardという知名度が急激に上がりました。当時はCANSAYブランドを使っていましたけど「これって何ですか、カンサイ(関西)?」とか尋ねられて、もう今回からは取ろうということになりました。
テレビ放映の反響はすごかった
長島 「お願い!ランキング」に出た直後の反響は、すさまじかったなあ。それまではそんなに商品も動いていませんでしたから、私ひとりで余裕で回せていたんです。
井上 放映されたのはいつですか?
長島 2013年の3月です。土曜日の放映だったんですが、月曜日になったら、もう、電話が全然鳴り止みませんでした。「どこで売っていますか」っていうのと、卸さんから「商品、引けますか?」という問い合わせが殺到しました。電話を切っては鳴り、切っては鳴りで、本当に漫画のシーンのようになったんですよ。それを私ひとりで受けていて、トイレもお茶を飲む時間もないほど。ちょっと、キレそうになりました(笑)。
井上 このときは何位だったんですか?
長島 4位でした。筆記具部門で。当初はたぶんランクインするとしても10位ぐらいかなあなんて思っていました。どうせだめだから、お客さんモードで見物しようなんて話していたんです。そうしたら4位、「うわ〜あ!」ってなった(笑)
井上 順位は誰が選んだんでしょうね。
長島 はっきりしたことはわかりませんが、たぶん文房具に詳しい方たちなんだと思います。
井上 そもそもテレビ出演の話はどうやってオファーが来たんですか?
長島 こちらから働きかけたわけではありません。ある日突然電話がきまして・・・。
汲田 その前から雑誌とかにもけっこう取り上げられていましたからね。
長島 でもこの時に初めて、使い方を公共の電波でアピールでき、すごく良かったなあと思います。スポーツの場面や、筆談でも使えるということを、ちゃんとテロップもつけてオンエアしていただいたので、おかげで病院関係とか、官公庁からの注文につながりました。
nu board関係者の文房具愛
長島 最近、文房具って買ってますか?
汲田 シャープペンをよく買いますね。気に入った色や面白いのがあったりしたら買っています。
長島 私も、今使っているボールペンが、ブレンっていうゼブラさんの製品です。ブレない。字がすごくうまくかけるんです。
汲田 シャープペンは全部で9本持っていて、順繰りに変えていくんですよ。大体、月替わりのペースで、気分次第でね。「先月は白で結構売れたから、今月も白でいくか」ってこともあります。nu boardをいちばん初めに売ったときは、ステッドラーさんのgraphite 777のグリーンを使っていました。だから、売れ行きが今ひとつのときは、もう一回初心に戻って、「これを使ってみようか」とか、ゲン担ぎしているんです(笑)。
長島 いいですね。「ゲン担ぎにいかがですか?」とか。そういうゆる〜い感じのマーケティング、やってみたいです。
井上 ぼくは自分でも字が下手だとうんざりしてるんですけど、たまにうまくかけるペンがあったりすると、嬉しくて買ってしまいます。例えば今、三菱鉛筆さんのuniのスタイルフィットを愛用しているんですけど、特にブルーの0.38mmがいちばんきれいに書けます。
汲田 一番よく使うボールペンは宅急便の伝票を書くときに使う三菱鉛筆さんの証券細字用ですけど、残念ながら廃番になってしまいました。リフィル自体はまだ売っているから、それを使っています。
井上 そう、ずっと使ってきた定番品か、何か新しく出てきたものかのどちらで、その間のものを選ぶことがなくなりましたね。
汲田 カッターナイフなんか、二十歳ぐらいから同じものを使っています。オルファ製でもう40年ぐらい使っています。ロゴがハゲちゃってますけど。
長島 雑貨系文具も増えてきて、マスキングテープ、付箋、シールは、かわいいとつい買っちゃいますね。ただ、いつ使うんだ?って感じ。こないだやっとマステを麦茶のボトルに貼りました。1リットルの目盛りがわりにね(笑)。
長島 あと私はステッドラー製品がやっぱり好きだなあ。
井上 ああ、ステッドラーはいいですよね、昔から。実際、デザイン系の大学に行くと、絶対そこで出会うわけです。定規とかいろいろ。
長島 私は学生の時、伊東屋のレジでバイトしていたんですよ。もともと文具には興味があって。で、ロットリングのペンって、本当によく売れるなあって思ってました。
あと、クロスのボールペンも良くて、その替え芯が魅力的だった。銀座の伊東屋って、そういうふうに替え芯だけ買いに来る人ってけっこういました。「ああ、こんなすてきな筆記具があるんだ」って。しかも、替え芯だけで700円ぐらいする。こんな世界があるんだと感心したものです。
井上 手で書く機会自体が最近は減ってきましたね。
汲田 ぼくはね、コピー用紙の裏とかにがんがん書いちゃう。
長島 それは紙に素案を書いて、PCに落とし込むと?
汲田 いや、コピー用紙を使うのは主にメモとしてですね。
長島 それ、nu boardに変わったりとかはしないんですか? やっぱり紙に書きたい?
汲田 紙に書くときとnu boardに書くときは用途が異なりますね。さっきも言ったけど紙に書くのはメモ。nu boardは新商品のアイデアだったり、企画の素案を考えるときに使うことが多いですね。とにかく頭に浮かんだことをどんどん書くというか。で、最後はそれをまとめて企画書に落とし込むという。
nu boardの次の10年
井上 ぼくも最初はnu boardは使ってなかったんですよ。でもやっぱり、To Do系の書き出しはめちゃくちゃ便利なんで、それ用にずっと使っていますね。
長島 私はコロナ禍で在宅勤務をやったとき、今までで一番使いました。「あっ、便利なんだ」って、10年目にして発見したという感じですけど。
井上 nu boardの新しい試みとしては、カラーバリエーションを出すだけでも、買い替え需要につながるんじゃないかな。仮に50万人のユーザーがいたとしたら、そのうちの何万人かはリニューアルに乗ってくると思います。
長島 私はターゲットを広げたいと考えていて、たとえばファッション系だとか、今までとは全然違う分野とか業界に置いてもらうとかできたらいいと思います。
井上 なんか単純に、「これはメモです」って言っちゃったほうがいいような気もするんですよ。To Doとか、書いてすぐ消せる便利なノートって割り切ったようなやつで、もっと日常的に使える、消して書ける便利なメモ帳だよ、みたいなイメージに振っちゃったほうが面白いんじゃないでしょうか。
汲田 長島さんが言うように従来とは別のユーザー層を狙うのも面白いかも。思い切って形を変えたり、透明シートだって2枚もいらないかもしれません。
長島 今のFMEとか、こういう記号的なネーミングってどうなんですかね?
井上 たぶん全部、メーカー側の都合ですよね、要は。自分たちが管理しやすい品番的なことにすぎない。いままではそれでも良かったけど、お客さんから見たとき、どう響くだろうかと。「nu board memo」とか「nu board To Do」とか、言い方次第でもっと売れるかもしれないし。
長島 確かに、ネーミングって大事ですね。nu boardがデビューして10年、いろいろと試してやりきった感がある一方で、まだまだいろんな可能性があるんだなって今回わかりました。次の10年もワクワクできそうです。お二方、本日はありがとうございました。