月下美人

ハワイではプナホースクールのワイルダーアベニュー側とプナホウストリート側に、月下美人が生垣として使われています。それにしてもこの名前、誰が命名したのでしょう。月の明かりに浮かぶ美人とは、風雅なたたずまいを連想させます。実際、その名の通り、夜、開花します。英語名はNight-blooming cereus。日本名はいかにも日本人の感性の素晴らしさを彷彿させますが、英語名はその字ずら通りで風情も情緒のかけらも感じられません。私が始めに聞いたのは開花は年に一回のみ。それも一晩だけ、という話でそりゃ一見の価値があると思ったものです。しかし、調べてみると、手入れをきちんとすると年に複数回開花する、と書いてあるではないですか。昨年は6月の中旬から9月頃まで順繰りに咲いていました。一昨年は6月、7月だけだったかと。深夜は満開状態ですが、朝6時ごろでも十分見られます。大輪で白色、これを美人花と思うかどうかは、人それぞれでしょうが、私の感性では熱帯植物特有の毒々しさをちょっと感じてしまいます。ところで、桜の開花はほぼいっせいですが、この月下美人は連帯意識がなく、枝によっても違うし、当然ですがつぼみによっても違い、隣が咲いたから私も咲こう、という行動は見られません。アメリカ人に多い個人主義的な性格が自然界にも及んでいるのでしょうか。いやいやもちろん、冗談ですが。しかし、俗説というのは面白いもので、この月下美人の実がドラゴンフルーツだと聞きました。そう言えばそんな感じに見えます。そこで、また調べてみたらそうではない、ということが分かりました。ただし、ミニドラゴンフルーツの項に月下美人の実として売られている事実もある、とありました。しかし、同じサボテン科であっても、いわゆるドラゴンフルーツではないとのことです。念のため。

「似ていても 似てるだけとは 見くだしか」