適材適所

人の能力は多岐に渡っていて、今見えている能力と、将来顕在化すると思われる能力が違うことがままあります。誰もが経験していることに、これは自分に向いていないと思ったことが、やってみると意外とあっている、と気付くことは珍しくありません。この場合は、偶然見つかった適性ですが、経営の観点では、偶然に頼らず見えないモノを見ていかなくてはなりません。
将来のマーケットニーズを予測するマーケティング、技術動向を踏まえての製品開発。特に大企業はこう言ったことに熱心なようですが、こと社員の“人間としての可能性を広げる”、という活動はあまり見受けられません。例えば、開発に従事している人全てが、会社の期待するレベルでの開発者になれるものでもありません。むしろ、開発者のたまごを養成する方が向いている、ということもあり得ます。しかしながら、この人は学校教育も配属も全て開発関係だったから、その道で大成してもらわなければならない、と決めつけてしまうと、本人も会社も不本意な結末になってしまうこともあります。
人間の向き・不向きは、本人にもなかなか分からないものです。そして、本来の力は全く違う環境で発揮されるというのもあり得るのです。従って、適材適所を現在形だけで考えて登用すると、大きな間違いを犯す恐れがあります。見逃しているかも知れない能力・適性を見いだしてあげることこそ、本人と会社がウィンウィンになることではないでしょうか。
“適性を 見いだしてこそ 経営だ”