社長塾

 長野県の富士見高原に、自前の研修棟を建てたのが、平成元年。その年を「教育元年」として、本格的な社員研修を始めました。その2年前に、同敷地に福利厚生施設の一貫として宿泊棟が建てられていました。ツインベッドルームが4つ、さらに屋根裏部屋に4人は寝られるので、計12名が寝泊まり出来る建物。その施設を使って「山荘懇親会」が始まり、「専務塾」を経て、今の「社長塾」に至っています。
朝9時半開始、6時終了。その後、露天風呂のある温泉に入って、会食。食後は山荘に戻ってさらにアルコールを飲みながら懇談。小生は夜が弱いので、そうそうに引き下がるが参加者は前夜から来ているにも拘わらず、延々と3、4時位まで意見交換(?)をしているらしい。こんな1泊2日を年2、3回、ここ10年ほど続けています。
去る5月は中堅どころを集めて、「当社の価値観」、「公平と平等を考える」、「あなたの役割」などをやりました。思いを伝えたい部分はどうしても、一方通行になりがちですが、出来るだけ対話形式を取るよう心がけました。又、普段考えないようなテーマ、例えば「公平と平等」の違い、何が公平であるべきか、何は平等であるべきかなど、総務が人事制度を作成するとき以外は考えないような概念を、敢えて考えてもらう事もしました。これは、「物事や概念の本質」を考える習慣を身に付けてもらいたい、と思っているからです。
参加者は実にまじめに、取り組んでくれましたが、話を始めて30分位は、「一体、何を言いたいのだろう」、「そんな話を聞くよりも、急ぎの仕事を手配したいのだけど」、といったような気持ちで聞いているようにも見え、「この話は心に入っていかないのか」、などと悲しいような、情けないような気持ちを、一瞬ですが抱いてしまいました。しかしながら、時間の経過とともに、聞いている目に力が入ってきたと感じると、伝えたい事柄が次から次へと浮かんで来て、思わず話に力が入っていました。
この正味7時間の参加者と向き合っている緊張感、研修後の露店風呂や食事をしながらの会話、こんなコミュニケーションが出来る喜び、この喜びが社長塾を続けている原動力になっています。社長である限り、続けていこうと思っています。