異文化の実感

ハワイに再赴任をするにあたって、過去に6年間ハワイで仕事をしていたので今更、「異文化」に対して”構える”、ということはありませんでした。がしかし、現実は違っていたのです。
一番大きな違いは年長者への敬意でしょうか。この“敬意”を殆ど感じたコトがありません。アメリカ人は当然ですが、ここに長く生活している日本人も若い人ほどアメリカ人並になっているようです。私が特に、役職よりも年齢を気にするせいもあるかも知れません。私に言わせれば、役職は努力や能力で得られますが、年齢差はどう頑張っても乗り越えられません。そういう意味では、3歳年上と言っても自分がこの人と同じように3年後も生きていられるかどうかわからないと思うと、既に3年も長く生きた人に自ずと敬意を払ってしまうのです。そう言えば、私のアメリカ人の師がおっしゃっていました、同じようなことを。彼はやはり“敬意”を払って欲しかったのです。社長としてではなく年長者として。
二つ目は“時間の観念”です。一言で言えば、「何事も遅い」のです。打てば響くのが当然をすり込まれて来たものにとって、打てども打てども響かないことに驚くとともに、あきれてしまいます。ハワイ生活の長い日本人も染まっているようです。この点についても、30年前を思い出します。あるとき、車の修理のためにサービス工場に持ち込んだのですが、待っている間(待たされている間)、ふと壁を見るとそこにはポスターが貼ってありました。曰く、「もし、私たちのサービスが遅いと感じたらごめんなさい。私たちはハワイアンタイムで働いていますので。」と書かれてあるのです。思わず笑ってしまいました。自分たちの遅さ加減を認めながら、早めようとせず開き直っているのです。また、これを受け止めるお客さん達(私たち)も「しょうがないよな」と思っているのです。
三つ目は“呼び方”です。殆どの人が名字でなく名前で呼びます。私の場合、「Ryushi」、あるいは「Ryushi san」です。これは断っておきますが社内での呼ばれ方です。間違っても「和田さん」とは呼ばれません。もちろん、赴任当初から名前で呼んで欲しいと言ったからということもありますが、社内では完璧に名前で呼び合っています。私は、30年前に名前で呼ばれていましたから、正直殆ど抵抗はありませんが、家内は、女性社員から名前で呼ばれている私に対して、違和感を感じているようです。
四つ目は服装でしょうか。ハワイならではのアロハシャツがビジネスで当たり前に着られています。話しは変わりますが、日本の夏のひどい暑さにはアロハシャツがぴったりです。クールビズをもっと拡大解釈して日本にもハワイの文化を取り入れようと仲間内では呼びかけてきましたが、なかなか賛同してくれないので、私一人で10年くらい前から夏は、アロハを着て仕事をしてきました。
“異文化の 壁にはじかれ おたおたと”