出展報告

先月、東京ビッグサイトで開催された二つの展示会に、昨年に引き続き出展しました。通称“ISOT”と呼ばれる「国際文具・紙製品展」と「東京国際ブックフェア」です。「国際文具・紙製品展」には今年から「EPC事業協同組合」の一員として参加しました。出展した各社はそれぞれ個性派印刷会社なので、大きなブースにひとたび入ると次ぎから次へと覗いていかれ、中には質問の応酬で長時間話し込む方も少なくありませんでした。複数の会社で大きなブースを持つメリットを改めて感じました。
欧文印刷としては、昨年参考出品し秋から販売を始めた“消せる紙”に、「ブラックバージョン」をラインアップに加えました。また新たに、感性価値印刷の特色を「ブックカバー」に反映させ、文庫と新書サイズでそれぞれ12種類をユニークなデザインで展開しました。さらに、“消せる紙ニス”をUVインクジェットプリンターでも使えるようにして、大判出力(1m×1.6m)を参考出品いたしました。UVインクジェットプリンターは、1枚1枚異なるデータで印刷出来るということと、紙以外の素材に“消せる紙ニス”を塗布することが出来ます。それによって、例えば学校で使われている黒板そのものも作れます。さらに、ニスという素材をUVインクジェットプリンターメーカーに販売することも考えられるのです。
「東京国際ブックフェア」では、昨年同様のコンセプトで“ブログを本にするサービス”を中心に“複製本作成サービス”も付け加えました。ともに1冊から本が出来る、ということです。
さて今年の目玉は、ブログを本にする際の組版プログラムを進化させたことと、My Books.jp(ブログ製本サービスを提供しているサイト)で作成したPDFを編集できるようにした点です。本作りにおいて、組版の巧拙は出来映えに大きな影響を与えます。今までのMy Books.jpの場合、本文体裁は縦組・横組それぞれ一種類ずつでした。ブログ体裁なら問題無かったのですが、ちょっと雰囲気を変えて二段組みにしてみようとか、文字の大きさを変えてみよう、ということは残念ながら出来ませんでした。しかし、今回ベータバージョンとして参考出品したMy Books Editorを使用すると、編集作業がMy Books Editor側で簡単にできるようになったことと、多彩な組版も可能になった点です。My Books Editorを利用することにより、本文レイアウトの編集及び表紙デザインの表現自由度がグーンと広がったのです。近日中にベータユーザー様に限定公開いたします。ご期待下さい。
昨年から始めた出展ですが、展示会を目標にした開発は、普段以上の大きなパワーと、展示会の関係者に一体感が湧いてくるのが分かりました。翌週開催した“お疲れさん会”は大いに盛り上がり、私もいつもより少々飲み過ぎてしまいました。来年はもっと面白いものが展示出来る事でしょう。期待していただいて結構かと思います。
“展示会 今年も手応え ドーンとあり”