コミュニケーションの話 -その2

 先日、あるところで講演する機会を得た。その依頼を頂いたとき、いままでの講演の問題点を自分なりに整理してみた。
まず一つ目は、当たり前と言えばそれまでだが、一方通行の話というのは、聞く側は単に聞いているだけなので、話の途中で質問が出来る訳ではない。その結果として、あやふやな理解で終わってしまうことである。
二つ目は、話し手は自分なりに最良のシナリオと思っているかもしれないが、聞く側は自分の興味関心があるところから聞きたいわけだから、必ずしも話し手と聞き手では順序が同じだとは限らないということである。以上が、今まで自分が聞く側にいた時に抱いていた問題意識だった。そこで今回は、聞く側に立った講演をしてみようと考えてみた訳である。
まず、レジュメを配布し、それぞれの項目のおおざっぱなアウトラインを説明する。さらに、講演中の質問は大歓迎とし、あくまでも双方向のやり取りから話し手と聞き手のコミュニケーションを促進し、理解を深めることが目的だと伝える。2時間の双方向講演は、自分が思っていた以上の成果があった。私自身も自分が伝えたいと思っていた内容をほぼカバー出来たし、質問も予想以上に活発だった。
このような形での講演を考えたのも、せっかくお互いに時間を融通してその場に臨んでいるのだから、話し手と聞き手が本来のコミュニケーションを通じて有効な時間をシェアーしたかったからである。