お客様の声を聴く

ソニーが開発したウォークマンはそもそも創業者の一人であった盛田昭夫氏が、ある日気持ちよく歩いていた時、こんな環境の中で歩きながら素晴らしい音楽が聴けたらいいのにな、と思ったのがきっかけだと聞いた事があります。それから技術者に、歩きながら聴くのだから、小型でなくてはならない、それでいて最高の音質でなくてはならない、という条件をつけて開発させたらしいのです。
この小話で私が言いたいのは、表題の“お客様の声を聴く”ということからは、ウォークマンは生まれなかったということです。ユーザーが発想して、メーカーにこういうものが欲しい、と言われたなら、正しく“お客様の声を聴く”が要求されますが、お客様が気が付いていないもので、これならお客様が欲しがるだろうという製品やサービスを提供したいのであれば、どんなに聞き耳を立てても、お客様の声は聴けないのです。お客様がまだ気付いていないのですから。
存在していないものを作ろうとするものに取っては、お客様の気持ちをイメージしなくてはなりません。メーカーとしての私たちが、感性の鋭いコンシューマーになれて、開発力がつけられれば、これこそ鬼に金棒、というものでしょう。私たちはそうなりたいと思っています。
“作り手は 買い手の立場で 考える”